グライエンスでは、豊富なデータベースと独自の技術を用いることにより、アスパラギン結合型糖鎖(N-結合型糖鎖)の迅速かつ信頼のおける構造解析を可能としました。
3次元HPLC法とは・・・
タンパク質に結合しているアスパラギン結合型糖鎖を酵素で切り出した後に3種類の異なるHPLCカラムによる連続的な分析情報を約600種類の糖鎖情報を備えたデータベースソフトGALAXYにて検索し候補糖鎖を絞り込み、標準品候補糖鎖とサンプル糖鎖の共打ちにより構造を同定する分析方法です。(GALAXY : Glycoanalysis by the three axes of MS and chromatography、糖鎖構造決定・予測のための糖鎖マップ)
このような人にオススメ・・・
- 血清、尿、組織に含まれる糖鎖を網羅的に調べたい
- 発生段階において(分化に伴い)変動する糖鎖を調べたい
- ウイルスや細菌の感染に関与する糖鎖を調べたい
- がん転移に関与する糖鎖を調べたい
- 細胞間接着に関与する糖鎖を調べたい
- 病態によって変動する糖鎖マーカーを探索したい
- 薬剤処理の前後で変動する糖鎖を調べたい
- 精製あるいは発現させたタンパク質に結合している糖鎖について知りたい
- タンパク質製剤に含まれる糖鎖を調べたい
- 目的の糖鎖がどの程度含まれているか定量的に調べたい
特徴・・・
- 約600種を越える標準糖鎖とデータベースGALAXYを保有するとともに、独自のノウハウにより詳細な糖鎖構造の解析が行えます。
- 硫酸化糖鎖やグルクロン酸含有糖鎖のような稀少糖鎖に関しても解析が行えます。
- 分子質量が同じである構造異性体の区別が簡単にできます。
- 血清、尿、組織、細胞など丸ごとから定量的な解析ができます。
- データベースに無い未知の糖鎖は、酵素処理法により糖鎖構造を推定することができます。
- HPLCだけでなくMALDI-TOF MSやNMRを用いた解析も可能です。
- 業界トップクラスの実績を誇り(2004年より受託分析開始)、これまで多数の論文に掲載されております。
グライエンス社の名前が入っている論文リスト
・Glycobiology, 18(2), 145-151 (2008)
・Open Glycoscience, 1, 8-18 (2008)
・Rinsho Byori 55, 626-629 (2007)
・Glycobiology. 17(7), 713-724 (2007)
・Mol Biochem Parasitol. 147(2), 230-233 (2006)
・Biochim Biophys Acta. 1760(4), 669-677, (2006)
・Biochim Biophys Acta. 1760(4), 693-700, (2006)
・Glycobiology 15, 1051-1060 (2005)
解析スキーム
凍結乾燥あるいは凍結状態のサンプルを提供いただき、グリコアミダーゼAによるアスパラギン結合型(N型)糖鎖の切り出し処理後に2アミノピリジンにより糖鎖を蛍光標識(ピリジルアミノ化:PA化)します。PA化糖鎖をDEAE陰イオン交換カラムにより中性糖鎖とシアル酸の結合した酸性糖鎖とに分離します。次に中性糖と酸性糖画分中の各糖鎖成分はODSカラムを用いて分離を行います。ODSクロマトグラムからグルコースユニット変換マクロ(島津製作所)によってグルコースユニット値を算出します。さらにODSで分離した各糖鎖画分はAmideカラムを用いて分離を行います。ODSと同様にAmideクロマトグラムからグルコースユニット値を算出します。得られたグルコースユニット値をデータベースGALAXYに基づき候補糖鎖を選抜します。そして候補となる標準品糖鎖とサンプル糖鎖とのODSカラムへの共打ちにより糖鎖を同定します。
一次解析のステップ
- 酵素処理:
グリコアミダーゼAによるN型糖鎖の切り出しとゲルろ過精製 - 蛍光標識:
2アミノピリジンによる糖鎖のPA化とゲルろ過精製 - DEAEカラムによる分離:
DEAEカラムによる中性糖鎖と酸性糖鎖(シアル酸の結合したシアリル化糖鎖)の分離 - ODSカラムによる分離:
ODSカラムによる糖鎖の疎水性に基づく分離とグルコースユニット値の算出 - MSによる糖鎖の確認:
ODSカラムにより分離した各画分をMALDI-TOF MSにより分子質量を測定することで糖鎖であるかどうかを確認
二次解析のステップ
- Amideカラムによる分離:
指定されたODSカラムで分離後の画分をAmideカラムによる糖鎖の親水性に基づく分離とグルコースユニット値の算出 - GALAXY:
GALAXYに基づいた候補糖鎖の絞込み - 糖鎖同定:
候補となる標準品糖鎖とサンプル糖鎖をODSカラムへ共打ちしサンプル糖鎖の構造を同定
未知糖鎖(酵素処理法とMALDI-TOF MS)
データベースGALAXYにない未知糖鎖についてはMALDI-TOF MSにより構成糖の大まかな種類と数を推定し、その後エキソグリコシダーゼ処理後の糖鎖をHPLCカラムにより分析することで糖鎖構造を推定します。また得られたグルコースユニットからデータベースGALAXY内にあるツール「糖鎖ツリー」を基に糖鎖構造を推定することもできます。これらの解析はオプション解析となります。
硫酸化糖鎖分析
負電荷を帯びる硫酸基を持つ糖鎖に関しても3次元HPLC法により分析が可能です。
Glycobiology 15, 1051-1060 (2005)
価格
<基本サービス(構造決定に至った場合)>
| 一次解析 (酵素処理、DEAEおよびODSカラム分析、MALDI-TOF MS分析まで) |
1解析 \500,000(税別) |
| 二次解析 (Amideカラム分析と糖鎖構造の同定) |
1画分 ¥35,000(税別) |
| オプション解析 (酵素処理法による糖鎖構造の推定) |
1画分 ¥50,000(税別) |
<解析不能時(構造決定に至らない場合)>
・酵素処理後のゲルろ過精製品をオルシノール硫酸法により糖鎖の定性分析を行います。このサンプルチェックで糖鎖量が次の作業に十分でないことが明らかになった場合、作業を中止するときには\100,000が必要です。
・蛍光標識後のゲルろ過精製品が次の作業に十分量ないことが明らかになった場合、作業を中止するときには\200,000必要です。
<価格例>
DEAEカラムにより中性糖鎖、モノシアリル化糖鎖(シアル酸1つ)、ジシアリル化糖鎖(シアル酸2つ)、トリシアリル化糖鎖(シアル酸3つ)、テトラシアリル化糖鎖(シアル酸4つ)が分離され、それぞれODSカラムにより分離した結果30種類の画分が得られ、その全ての構造を同定する場合
→一次解析料金(¥500,000)+二次解析料金(¥35,000×30)となります。
必要サンプル量
・糖タンパク質の糖鎖構造同定:糖鎖含量30μg以上もしくは糖含量が2〜3%のIgGのようなタンパク質の場合はタンパク量100μg以上
・血清:300μl以上
・尿:6ml以上
(サンプル量については別途ご相談ください)
推奨サンプル形態
サンプルは凍結品、凍結乾燥品のどちらでもかまいません。
納期
サンプルをお受け取りした日から以下の期日内に最終報告書を提出いたします。
一次解析:約2週間
二次解析:約1ヶ月
リスク
充分なサンプル量があっても全く未知の糖で構成されている糖鎖である場合は、MSで質量を求めてもこれまでの糖鎖情報が使えないため推定構造が得られず、また対応するエキソグリコシダーゼも存在しないことから構造同定はもちろん構造推定もできない場合がございます。
送付方法
■サンプル送付方法
サンプルは凍結品、凍結乾燥品のどちらでもかまいませんが、サンプル送付の際には十分量のドライアイスを同梱して冷凍状態(-20℃)にて必ずお送りください。
■サンプル送付先
〒464-0858 名古屋市千種区千種2-22-8名古屋医工連携インキュベータ内406号室
株式会社グライエンス 宛
Tel : 052-745-7377 / FAX : 052-745-7378
土日祝日は休業となっておりますのでサンプルを受け取ることができません。サンプルは平日着となるようお送りください。
